最後に
本稿は、2012年6月6日にアテネ・フランセ文化センターで行われた、第二十二回アナクロニズムの会「ジョン・カサヴェテス vs. フィルム・ノワール」のトークのためのメモを元に、新たに原稿として書き下ろしたものだ。トークの際には全作リストを配布したが、ここではそれが無い分、ある程度の内容紹介したほか、話の順番を多少変え、詰めの甘かったところを補填してあるが、内容的にはほぼ同じである。このトークのため、本コラムで別原稿を準備する余裕がなかった。一回休載にしても良かったが、ジョニー・スタッカートにしてもアメリカで出たDVD全集によって観たわけなので、本コラムで取り上げても良い筈だと考えた次第だ。トークを原稿にする事に関して、アテネ・フランセには快諾を得た。感謝したい。トークに来ていただいた方には、折角お金出して話聞いたのに、という恨みもおありだろうが、実際作品を観たうえでの話はこうした形で読むのとはまた違った印象があるはずである。ということでお許しいただきたい。アナクロニズムの会では、このような内容のトークをしている。もしお出でになれる環境にある方は、今後よろしくご参加の程。
「ジョニー・スタッカート」のDVD全27話は、Timeless Media Groupから三枚組BOXとして2010年発売。リージョンはない。字幕なし。