『兇弾』あらすじ
新米巡査のミッチェル(ジミー・ハンリー)は、定年退職を目前にした年長の先輩巡査ディクソン(ジャック・ウォーナー)の自宅に下宿し、彼から仕事を教えてもらいながら、警邏の仕事をしている。ある夜、ミッチェルが叫び声を聞いて駆けつけると、男が殴られ、真珠が盗まれていた。調べてみると、被害者が経営する宝石店の鍵もない。案の定、宝石店が荒らされる。強盗犯人は不良のトム・ライリー(ダーク・ボガード)だった。トムと同棲しているダイアナ(ペギー・エバンス)には家出の捜索願が出ていた。トムとダイアナが道で話していると、ミッチェルが不審尋問をして、ダイアナを警察に同行させる。宝石店強盗を担当する刑事が彼女の使うコンパクトを見て不審に思う。だがダイアナは釈放され、トムの元に帰る。
ダイアナは自分の働いている映画館の売上金をありかをトムに教える。トムは映画館に強盗に入る。ちょうどそこに警邏中のディクソンがやってきて、トムの放った銃弾に倒れる。ディクソンはそのまま病院に運ばれるがまもなく死亡する。ミッチェルは悲しみをこらえながらディクソン夫人に夫の死を告げる。一方、トムの凶暴ぶりに畏れを抱いたダイアンは仲間のスパッド(パトリック・ドゥーナン)のところへ逃げ込む。アリバイに自信のあるトムは警察に出頭するが、宝石店主の面通しもはっきりせず、確たる証拠がないため釈放される。トムは部屋に戻るとダイアンがいないことに気づき、スパッドのところへ行き、アリバイの鍵を握るダイアンを殺そうとする。そこへトムを尾行していた刑事が踏み込み、格闘になる。警邏中のミッチェルも駆けつけるが、帰宅したスパッドに殴られ、トムとスパッドを取り逃がす。車で逃げるトムを一斉にパトカーが追う。トムを乗せた車は壁に激突し大破するが、トムはドッグレースの競技場に逃げ込む…