特別寄稿 第8回 『ドン・シーゲル特集 <その4>』Text by 桑野 仁
最後の『グランド・キャニオンの対決』は、今回WOWOWが放映する4作品の中では唯一のカラー作品で、グランド・キャニオンの大峡谷にかかるロープウェイを舞台に死闘が繰り広げられる、息詰まるアクション。シーゲルが、初めてシネマスコープで撮影した作品ともなった。
特別寄稿 第7回 『ドン・シーゲル特集 <その3>』Text by 桑野 仁
ジェームズ・エルロイの同名小説をカーティス・ハンソン監督が映画化したネオ・ノワール、『L.A.コンフィデンシャル』(97)の新版DVDが、製作10周年記念と銘打って、東北新社からリリースされることになったので、あくまでシーゲルと関連する点にだけ的を絞って、紹介しておきたい。
特別寄稿 第6回 『ドン・シーゲル特集 <その2>』Text by 桑野 仁
『中国決死行』では、全然、世間の関心を引くことができなかった、とボヤくハメとなったシーゲルだが、続いて彼が取り組んだ映画『第十一号監房の暴動』は、それまでの彼お得意のアクションに、骨太な社会派ドラマとしての風格も兼ね備えた会心の一作に仕上がって批評的にも興行的にも成功を収め、監督としての彼のキャリアに最初の大きな転機をもたらす出世作となった。
特別寄稿 第5回 『ドン・シーゲル特集 <その1>』Text by 桑野 仁
シーゲルは、『彼奴は顔役だ!』(39)、『カサブランカ』(42)をはじめ、最盛期のワーナーの数々の名作にモンタージュ監督や第2班監督として携わった後、45年、ついに監督に昇格。以後、『ボディ・スナッチャー/盗まれた街』(56)や『突撃隊』(62)、クリント・イーストウッドとの名コンビによる『白い肌の異常な夜』『ダーティハリー』(共に71)、そして呪われた遺作『ジンクス』(82)に至るまで、数々の鮮烈な作品を放って活躍し続けた、ハリウッドきってのプロの職人監督の1人であることは、すでに御存知の方も多いだろう。